皆さんこんにちは。

艦これ屈指の不幸キャラといえば、
もちろん扶桑姉妹を思い浮かべることでしょう。

超弩級の国産戦艦として、
少々強引な設計思想によって建造された扶桑型は、
太平洋戦争では出番に恵まれたとはいえません。

それでも、
スリガオ夜戦において敵戦艦と交戦したことは、
戦艦として生を受けて唯一の幸せだったことでしょう。


融通の利かない艦体にあって、
強引な近代化改修は特異な艦橋を生み出しました。

ときに「違法設計」とも呼ばれるその艦橋は、
日本が誇る戦艦扶桑のアイデンティティでもあり、
海外の軍艦マニアたちにこよなく愛されています。






そういえば、
先日イギリスのメディアが、
X Japanを「世界一不幸なバンド」と紹介していました。

オリジナルのメンバーのうち、
すでに2人はこの世にはいません。

華々しく活躍している後輩たちと比べても、
決して順風満帆とはいえないキャリアです。

だからこそ1つ1つのエピソードに、
大きなドラマと思い入れを感じるのでしょう。


X Japanをはじめ、
キャリアの長いバンドのライブを見ていて、
最近の私のお気に入りともいえるシーンがあります。

それは昔とんがっていたメンバーが、
ある程度キャリアと年齢を重ねることで、
ライブ中に「ニヤリ!」と微笑むシーンです。

若いころの映像を見ると、
仏頂面で怖い印象もあるのですが、
最近の映像でとても楽しそうに演奏しています。


氷室京介さんあたりもそうですね。

昔は噛み付きそうな表情が多かったのですが、
最後のライブなど見ていると柔和な表情が目立ちます。

こちらまで思わず微笑んでしまいます。






もちろんX Japanも氷室さんも、
最盛期の頃にライブに行ったことはなく、
あとから知る形になっています。

昔と今を見比べて、
パフォーマンスが変わらないことも驚きですが、
何より音楽を昔以上に楽しんでいる姿に驚きます。

ファンを愛していることが伝わります。


最近になって、
若かった当時にあまり聴かなかった音楽を、
振り返って聴いてみるのがちょっとした楽しみになっています。

そのなかで気付いたのが、
今日お話したかったことです。

偶然にも「世界一不幸な…」という話題もありました。


「順調=幸せ」と考えるならば、
X Japanも戦艦扶桑も不幸の代名詞になるかもしれません。

実際に幸せとはいえないエピソードもあります。

とはいえ、
しっかりとしたアイデンティティをもち、
それゆえに多くの人から愛される存在であることは、
この上ない幸せといえるのではないでしょうか。